金沢大学映画研究会

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加賀屋旅行記(どうしようも無くルーズな会計係)

加賀屋旅行記

  

 私はフロンティア工学類の2回生で、映画研究会では会計を担当している。つい先日部費兼新歓費を回収したのだが、もうすでに財政難になる未来が見え、現実逃避のため白石麻衣卒業コンサートを鑑賞しながらこの原稿を書いている。

 さて肝心の本題に移ろうと思う。映画研究会の端くれである自覚はあるため映画のレビューでもしようかと思ったが、自分の表現力の無さと映画の知識の無さに絶望したので、今年7月に泊まった旅館「加賀屋」について書こうと思う。

 私は前述の通り二〇二〇年の七月一三日から一四日にかけて、他サークルの友人とともに和倉温泉加賀屋に宿泊した。Go Toキャンペーンを利用したので、通常よりも3万円ほど安い約1万円で予約することが出来た。電車でくだらない話をしながら移動し、最寄り駅からは歩いて旅館へ向かった。加賀屋(写真:中央の建物2つ)は和倉温泉街の一番奥の方にあり、かつ周りの建物に比べ高層であったので、その姿が見えたときのラスボス感に圧倒された。

 

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 チェックインよりも一時間ほど早く到着してしまったので、敷地内の庭園風な場所で時間を潰した後、旅館の入り口へと向かった。建物に足を踏み入れた途端、多数の従業員による盛大な出迎えを受け、最初から驚愕した。間髪を入れず案内係らしい人がこちらへ来た。不思議そうな顔をしながら、2回ほど「ご宿泊の方ですか?」と私たちに聞く。周りの客は家族連れやいかにも金持ちな老夫婦がほとんどで、明らかに旅館の雰囲気に合わない若者6人が入ってきたので、不審がるのも無理もない。予約の手続きをしてくれたN君(映研部長)がチェックインをしている間に、少しロビーを見てまわった。きらびやかな内装や屋台風のお土産屋などがあるなか、あるショーケースに目が留まった。そこには歴代の天皇陛下がご来訪なさったときの様子が展示されていて、なんとなく気づいていた格式の高さを再確認させられた。

 

 チェックインを終え、案内係の人に連れられ部屋に向かう。部屋は6人いても十分な広さで、和倉温泉街を一望できるほど眺めもよかった。少しすると私たちの部屋を担当する接客係の方が来て、本格的な抹茶と茶菓子を持ってきた。皆で相談しながら合っているかも分からない作法でそれらを頂いた。

 

 部屋にいてもやることが無かったので、旅館の中を少し見てまわり、そのまま皆で一番楽しみにしていた大浴場へと歩を進めた。大浴場は3階建てで、サウナやさまざまな温度・種類の温泉があってとても居心地がよかった。何階かは忘れてしまったが、海が見える露天風呂もあった。普段内陸に住んでいるのであまり感じないが、夜の海は得体の知れない不気味さがあった。

 

 風呂から上がり少しすると夕食の時間になった。Go Toキャンペーンを使ったプランなので普段より品数は少ないと聞いていたが、十分すぎる量の料理が出てきた。(写真はお品書き、字が見えづらくてすみません)地域特産の食材を使った郷土料理などもあって、終始幸せな気持ちだった。せっかくなのでお酒が好きな友人とともに瓶ビールを2本頼んだ。その時はあまり値段のことを考えてはいなかったが、後で請求書を見ると一本八八〇円だった。何も文句はない。部屋にかえって布団に横になる。旅の疲れからかすぐに眠ることが出来た。

 

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 友人に起こされて目も半開きのまま朝食を食べる。部屋に戻り帰宅の準備をしていると、あっという間にチェックアウトの時間になってしまった。壮大な見送りを受けながら旅館を後にする。知らず知らずのうちに緊張していたのか、旅館から出ると少しだけ気が楽になった。そしてまた友人たちと他愛もない会話をしながら帰路に就いた。

 

 

 旅行記を書きながら一通り振り返ってみて思うことは、つくづく身の丈に合わない旅館に泊まってしまったなということである。まだ来日二〇年なので泊まったことのある旅館は数えるほどだが、今回泊まった加賀屋は生涯泊まる旅館の中でも相当上の方であることは分かった。ただ今回の体験が私の人生において大変貴重だったことは間違いない。いつの日か一人の大人としてふさわしい人生経験を重ねてから、もう一度あの旅館に泊まってみたいと心底思った。

 皆さんもGo Toなどの制度を積極的に利用して、普段出来ないかつ今だから出来るような体験をすることをおすすめする。

 

【追記】

 一通り共通教育の科目も履修し終わり、そこまで文章を書く機会も無かったので、完成するまで時間がかかりました。。

                                                                  

 

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