金沢大学映画研究会

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『クレしん 逆襲のロボとーちゃん』

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『映画クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』
恥ずかしながら僕はこの年代になるまで、『クレしん』がここまで社会派の映画だということに気づかず成長してしまった。この映画は現代社会に対する痛烈なアンチテーゼなのだ!(なっ・・・なんだってー!)

なんでかっていうと、見れば分かる。

印象に残ったのは、しんちゃんといつもの友達(カザマ、ネネ、マサオ、ボー)が工場見学に行って事故に遭遇するシーン。しんちゃん達は故障した自走式ロボットによって、先っぽがビルの外に繋がるエスカレーターに乗せられてしまう。しんちゃん達はこのエスカレーターを「大人の階段」と称してふざけるが、「大人の階段」の先には続きがないので、もちろん痛い目を見る。以下はそのシーンでのマサオ君のセリフである。

「なーんだ、大人になるのってイガイと楽ちんなんだね!」
(※痛い目を見る)
「ひーん!やっぱり大人になんかなりたくない!いつまでも子供のままでいたい!」


「いつまでも子供のままでいたい!」だってよ。明らかに青年期の延長傾向について言及している。この映画を見る「大きいお友達」に対して冷水をぶっかけるような演出である。おのれ中島。

それだけじゃない。この映画では、昼間から公園をプラプラするおじさん(定職についているかは定かではない)も描くし、亭主関白のオッサンが奥さんに土下座を強要する様子だって描く。市役所だって占拠するし、公権力も腐敗する。ジェンダー論とか関係ない。

もはや手の付けられない、過激派のそれである。
でも『クレしん』のイイ所って、こういう暴力的な思想を「ちち!ゆれ!」の一言でまとめていること。
やっぱりおっ●いは正義なんですね、わかります。

※個人の感想です。



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フォーラスでご飯食べてから帰りました。

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夜景をたしなむ一同。